赤と白とロイヤルブルー(映画&原作)感想

※ネタバレに無配慮です※
https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B0BYNNHG34/ref=atv_dp_share_cu_r

https://www.futami.co.jp/book/index.php?isbn=9784576210063

BL界隈で空前の話題沸騰作品(おそらくみんな待ってたと言っていいだろう)
Amazonプライムオリジナル『赤と白とロイヤルブルー』を9/18にやっと視聴しました。
「主役二人のけしからんボディ!」「金かかってる!」「見ておいて損はない!」と
周りの既に見た人が勧めてくれて一か月超遅れで見たのは
(見た後だから笑い話として書けるのですが)
アレックス役の俳優さんに対して若干、静止画の状態だと年齢が上めなのではないか……という
失礼な誤認識をしておりまして……。
原作(翻訳)の表紙のイラストがとても好きで、基本そのイメージで読んでいた為
やや濃ゆい、な?と申し訳ない印象を抱き危惧していたのですが、
動いてしゃべっている様は全く読んだ印象のままのほどよい若造感で一途でかわいく大満足でした。
まつげがび……っくりするほど長くていらっしゃる(ヘンリーのほうも)!
英語がさっぱりなので吹き替え版で視聴したのも、声優さんが素晴らしかったので
日本のオタクBL文化にどっぷりの身としてはちょうど良かったように思います。
100%しゅっとしたイケメン状態でゴージャスなパーティ会場や宮殿やの場面ももちろんよかったけど
ちょっと気が抜けていたりダサ……?ぐらいの服
(ヘンリーが酔っ払ってカラオケに興じるときのネルみたいなシャツとか)や着かけ脱ぎかけを
孫みを感じて婆る目線で大変好感を持ち楽しませて頂きました。

映像の、ビジュアル音声のよかったところを先に書いたのは、
どうしても「原作のこの要素を映像にしてほしかった!」という気持ちがあるもので……。
ネガティブっちゃネガティブなので後ろに回しておいた次第です。
2時間に収めるなら、として、この取捨選択合併をこそ、
読切BL漫画を上手くまとめきれなかった直後によく参考にして勉強すべきかとは思うけど
読者のわがままとしてはよう、みたいな繰り言を書いておきたい。

メインふたりのラブストーリーとしては本当に何の文句もないのですが、
その分家族関係がどうしても原作のほうがよかった、となってしまい残念でした。
特にアレックスの家庭環境のほう、父母が離婚しておらず一人っ子となると、
『十全な』家庭で愛情を以て『健全に』育てられた者が
冷たい家庭で自分を偽って育ってきた者を『救済』する……ような構図にも見えてしまい、
それはちょっと原作でいいわあ素敵だわあと思った状態とは違うな~と思ってしまいました。
アレックスの演説はやや甘えたで姉と寂しさを分け合って支えあって育った弟が
愛故にここまで伸びました!の到達点であってほしかった……。
アレックス母の性教育も、
旧態依然の『よき妻よき母親』と『大統領』を両立できてしまっている人がやるのではなく
家庭は上手くいかなかったけど大統領は出来ます、の人が
自分に出来るかぎりのやり方で施しているのがオモシロポイントだったと思うので
ちょっと不満足です。
ヘンリーサイドもな~……これはもう大人の事情も大きいかと推察される部分もあるので
なんともですがビーの姉であるところと『パウダー王女』は残してほしかった……残念!!

こまこま家庭環境絡みで文句を書きましたが、一番映像化のなかでこぼれて悲しかったのは
(もちろん2時間の制約で当然入らないだろうことは承知の上ですが!)
あの圧倒的な美麗映像の中に登場したならどんなにか辺りを払う爆イケ上院議員が顕現したか、
ラファエル・ルナが影も形もいなかったことでした。
基本設定がどうも脇キャラに目を向けがち贔屓にしがち、かつ
よんどころない事情で裏切ったり敵対したりが大好物なので
ラファエル・ルナはそりゃ好きにならずにはいられない存在だったのです。
アレックスとの間で掛け算とか矢印とかでは絶対ないんだけど……
人格形成や性指向を検討(?)するにあたりはずせない人ではないのか!?
もっと単純に個人の感想、わがままとして言うと映像になってほしかった!!

徒然文をとりあえずばばっと、映像を見た衝撃、感動がフレッシュなうちに書き留めておきます。
あとあと画像を貼ったりしたいと考えるだけは考えているところです。